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今回は初音ミクについてです。
やや、難易度の高い内容になります。
文章で理解するのは難しいかと思いますが、何かの参考になればと思います。

一般の方から見ると初音ミクって、そんなに動かすのが難しくないのでは、
ちょっと危ない人がやってそうとか偏見があるかと思います。

しかし、CGアニメーションの技術から見ると非常に高度で難解な側面があります。
それは

1、ロングヘアーであること
2、スカートがひらひらしていること
3、アクセサリーを追従させる必要があること
などが挙げられます。
言ってみれば、これがきちんとリグできるなら、2足歩行のキャラクターなら何でもリグできるといっても過言ではありません。
というわけで、スタジオ ヒエイも初音ミクのリギング開発を研究したわけです。
それが以下のものです。



ロングヘアーにはhairDynamicカーブとFKが通っています。

それぞれのアクセサリーの追従はラップを使っています。

スカートはnclothを使用しています。
(初音ミクについては諸事情ありアニメーションさせる予定はありません)


本題に入ります。
1〜3の要素を一回で紹介するとパニックになるかと思いますので、2のスカートをひらひらさせる方法だけ今回紹介します。

1、今回は歩いているモーションキャプチャデーターを使用します。
1


2、スカートをはかせましょう。



3、スカートにncloth、体のオブジェクトにncloth用のコライブを設定しましょう。



4、スカートの上部をポイント選択してポイントのトランスフォームを作成を実行します。
スカートの上部が固定される仕組みが出来上がります。



5、今回はモーションキャプチャのデーターを使っていますので、スカート上部のポイント(dynamic_constaint1)をrootの子に設定します。
実際のリグの場合は腰のジョイントの子にすることになります。



6、それではnclothのインタラクティブ再生ボタンをクリックしてみましょう。
スカートがめちゃくちゃに崩壊するのが分かると思います。



7、以下のボタンを押して最初のフレームに戻りましょう。
タイムラインをドラッグするとフリーズします。
ho1


8、スカートを選択してnclothShape1タブのプリセットからtskirtを選択して置き換えましょう。
もちろん自分で1から設定することも可能です。



9、残念ですがそれでも無茶苦茶に崩壊します。



10、スムースを使用してスカートのポリゴン数を上げましょう。



11、nclothのインタラクティブ再生を押すと、またスカートが無茶苦茶になる恐れがありますので、キャッシュを作成しましょう。

キャッシュって何?という疑問についてですが、Dynamicsの計算を保存してくれるわけです。
とにかく、以下の操作を行ってみてください。



12、キャッシュ作成後、スカートの形が無茶苦茶になることは回避しましたが、残念なことにマリリンモンローみたいにめくれてしまってますね。エラーですので修正していきましょう。



13、スカートを選択してnucleus1タブにアクセスしましょう。
風向重力を調整しましょう。
これは状況にあわせて、任意に設定しましょう。



14、次にnclothShape1のダンプと伸長ダンプの値を5〜10に上げましょう



15、エラー回避できましたね。



お疲れ様でした。

しかし、実はもっと良い方法があるのです。
それは以下の方法です。

syFlex(有料)を使用する。
http://www.syflex.biz/

このプラグインはXSIには標準装備されています。
Maya Maxの場合は別途購入という形になります。

このプラグインを使用しているゲーム会社ではアサシン("Assassin's Creed: Brotherhood" )や
ハリーポッター("Harry Potter and the Half-Blood Prince" )など、非常に有名な会社が使用しています。

ただ、商用版がとても高価なので、TVCMofferくらいでないときつそうですね。

参考になればと思います。



以下XSI のsyFlexでスカートのシミュレートを行った例がありますので、掲載しておきます。
速い足の動作に対して、布がはねない高性能な側面が伺えます。



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