今日はMayaで建築物の寸法を厳密にする方法について解説したいと思います。

自分は建築関係の大学を卒業していますので、いかに建築家が寸法に厳密なのか知っています。

3dsMaxが建築系の3Dでは昨今主流となっているわけですが、MayaでもMaxと同じく寸法や図面を厳密にしたモデリングは可能なのです。

特にここはスタジオの秘密を公開している部分なのですが、寸法を厳密にしてモデリングした方が現実世界に近い表現ができます。

では寸法をMayaで合わせる方法を一緒にやっていきましょう。

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Mayaのデフォルトの画面でグリッドを表示させましょう。
これがMayaの初期設定のグリッドです。

最初に単位設定をしましょう。Mayaのデフォルトはメートル単位ですのでプリファレンス>設定からセンチメートルに変更しましょう。



次にディスプレイからグリッドを選択しましょう。
オプションを表示させます。
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初期設定では以下のような設定になっています。この設定は一様覚えておいてください。忘れるといろいろこまります。

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長さと幅12 グリッドラインの間隔5 サブディビジョン5

上記の設定は例えるなら小人の世界です。このグリッドに合わせてモデリングするとアリスインワンダーランドみたいになってしまうので、人間のスケーリング空間に変更しましょう。

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長さと幅10000 グリッドラインの間隔100 サブディビジョン1

変更をかけると以下のようにグリッドが隠れてしまいます。
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元に戻しましょう。
カメラアトリビュートのファークリッププレーンを10000以上に設定しましょう。
これでグリッドをくるくる回せるようになりますね。




次に試しに距離ツールで1グリッドの大きさを測ってみましょう。
1マス100と表示されます。
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100とは1メートルの意味です。

以下に1メートル×1メートル×1メートルのボックスを作成してみました。グリッドにピッタリなのが分かるでしょう。



入力のpolyGube1の幅 高さ デプス100と入力して作成されているのが分かると思います。
つまり、この設定項目にcmなどは表示されていませんね。しかし、これは100センチの意味なのです。
3dsMaxなどではcmがちゃんと表示されているのですが、Mayaでは単位がプロパティに表示されないんです。
これがとても紛らわしいというか、Mayaでは寸法を厳密にしたモデリングはできないという誤解を生んだ原因なんではないでしょうか。

以下1マス10cmの設定、長さと幅:10000 グリッドラインの間隔:10 サブディビジョン:1
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上記の画像のように横幅11000(mm)と図面に表記されていたならばそのように測定ツールで合わせれば良いのです。
測定ツールのロケーターのグリッドへのスナップ方法はショートカットキーのxキーです。
徹底的に図面と同じになるように寸法を合わせていきましょう。

以下、寸法を厳密にして作成したシーンデーターです。寸法を正確にモデリングした場合はとても初期設定のグリッドが小さくなりますよね。

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